茅ヶ崎公園のくちなしの花 美しく物悲しい

茅ヶ崎公園のプールの周りに、毎年、この時期になると、くちなしの花が咲きます。

甘い匂いがするため、虫達も集まって来ています。

 

白く清楚で、それでいて華やかで、濃厚な甘い香りのする花です。

ガーデニアとも呼びます。

花びらが肉厚です。造花のよう・・。

20世紀を代表するアメリカのジャズ黒人歌手「ビリー・ホリディ」をご存知でしょうか?

ビリー・ホリデイはガーデニア(クチナシの花)をいつも髪に飾り、ステージにたちました。

ダイアナ・ロスが演じた古い映画「ビリー・ホリディ物語」では、やはり白い大きなくちなしの花を髪に飾っていました。

この映画を昔リバイバル上映で見て、人種差別や売春、孤独、麻薬・・・を歌った生涯に心打たれた記憶があります。

香りがいいので、切り花にしたいところですが、花瓶にさすとすぐしおれてしまいます。

くちなしの花といえば、渡哲也の歌も思い出すのですが、

もう一つ、これも又古い映画「旅情」を思い出します。

 

ヴェニスを旅するアメリカ人女性とイタリア男性との悲恋。

お花屋さんで彼にクチナシの花を買ってもらうが、運河に落としてしまう。

ラストには、彼女が乗った汽車を追いかけ、彼がくちなしの花を手渡そうとするが届かず・・・。

くちなしの花が悲恋の象徴のように描かれます。

ビリー・ホリデイ、旅情、渡哲也・・・変な組み合わせですが、みんなもの悲しい雰囲気を感じます。

香りもなぜか、美しく物悲しい。