都筑民家園のミツマタ/恥ずかしがり屋さんのように

センター北、大塚・歳勝土遺跡公園の一角にある都筑民家園をよく訪ねます。

江戸時代の建物の復元した古民家を眺める楽しさはもちろん、その庭には、季節折々の花が咲くので、お庭をぐるっとめぐるのが好きです。

お庭の隅に、ミツマタの花が咲きました。

ミツマタは、樹皮は紙幣の材料に使うことで知られています。

しなやかで、光沢ある良い和紙が作れるのだそうです。

幹に注目してしまいがちですが、お花も楚々として趣があり、民家園にふさわしい植物です。

 

春、新しい葉を芽吹かせる前に、お花が咲きます。

「もうすぐ春だよ」と教えてくれているようなミツマタが好きです。

そしてこの花は、空に向かって咲かずに、うつむくように下を向いて咲きます。

考えてみれは、空に向かって咲く花、太陽に向かって咲く花もあれば、下を向いて咲く花もあります。

うつむくように咲く花は、何だか、恥ずかしがり屋さんのようで、愛おし思えるのは、私だけでしょうか?

ほのかに優しい香りがします。

黄色いラッパのような小さな花が集まって丸くなっています。

地面に向かって、「春だよ」とラッパを吹いているようです。