池辺富士登拝・富士信仰と富士山の世界遺産登録との大きな関わり

富士塚・富士信仰による人工的な偽富士山

横浜市都筑区には、3つの富士塚があります。
正しくは3基というそうです。
富士信仰による人工的な偽富士山です。
それは山田富士 川和富士 池辺富士です。
三つの富士塚はそれぞれに素晴らしいと感じます。
そして、三つの富士塚のうち、一番古くから存在するのが、この「池辺富士」です。

今日は池辺富士(いこのべふじ)のご紹介!
付近は農業専用区域で広い畑が広がっています。

池辺富士

登拝

この池辺富士は1796年(寛政8年)に作られたものです。
東側に鳥居があります。
初めてこの塚に登ったのは、2012年。
木の鳥居でした。↓

池辺富士鳥居

近年は白い新しい鳥居になっています。

上には浅間社と書かれています

 

池辺富士鳥居

 

鳥居は俗世界と信仰世界の間にあるものらしいです。

いざ、登拝!脱俗世界!

前回、鳥居の先は、うっそうと草木が茂っていたのですが、今日はちゃんと除草されていて。。。どなたが管理なさっているんでしょう?

小さな道と階段を登っていくとあっという間に頂上にたどり着きます。

高さは8mほどだと聞きます? 小さなお山。
頂上には小さな石祠  その横に手水鉢。
寛政8年(1796年)建立のと書かれているので、230年ほど前に作られた富士塚。

池辺富士頂上

池辺富士眺望

この地帯が丘になっていて標高50-60mはあるので、池辺富士の高さはそう高くないけど見晴らしはとっても良いです。晴れた日には富士山、ランドマークタワー、横浜ベイブリッジなど。。

夜景を望んでみたいところですが、夜は怖いな!

富士信仰と世界遺産について考える

つまり、富士信仰こそが、富士山登山の原点だと感じます。

富士山は、その美しさのみならず、恐ろしい噴火により、神の住む山としておそれられ、崇められてきました。
先人たちにとって、富士山は遠くから仰ぎ見て崇拝する「遙拝」の対象でありましたが、富士山の麓に浅間神社が建立されました。
その後平安時代末期には山頂に祠堂が建てられ、江戸期には富士講が広まり、集団での登拝が行われるようになりました。登山ではなく「登拝」なんですね。

私も昔富士登山(いや登拝)をしたことがありますが、自然の偉大さを感じる経験となりました。
先人たちにとっては、富士山は、神のような存在だったでしょう?

少し話が変わりますが、2013年、富士山は世界遺産に登録されました。
富士山が美しい景観を誇っていることばかりでなく、
「信仰の対象であり、芸術創作の原点である」ことが、理由でした。

数々の和歌、文学や、浮世絵など芸術の源泉であること、長い歴史において信仰の対象であることなどが、富士山の多面的にみて世界遺産に相応しい山だということが評価されたのだと聞きます。

↓2012年撮影の池辺富士

池辺富士

トトロの森みたい

2012年に比較して木々が茂って、円錐形の小山の形状が分からなくなってしまっているのが少し残念でした。
登り口鳥居と逆側、西側から畑越しに眺めると、全体を見渡せるので、良い角度です。美しいです。
円錐形に、木々。
このこんもりとした可愛らしい姿が好きです。
何だか「ととろの森」みたいで・・・。

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