おにぎりみたいなタコス
昔、メキシコの先住民がトルティーヤを主食としていて、携帯しやすく、中にお肉や野菜やソースなど巻いて食べていたのがタコスの始まりと言われているそうです。
タコスの「taco」という言葉の意味は「軽食」。
メキシコではまさに国民食のようなもの、日本のおにぎりみたいな存在ですね?
冷凍トルティーヤ
メキシコ風トルティーヤを焼くには、コーンフラワーが必要ですがなかなか市販されていない。
…で、カルディ―で冷凍トルティーヤを購入。LA CORONA
こちらはとうもろこしで出来たトルティーヤ。でも産地はアメリカ。
とうもろこしで出来ているせいか、食感ホロホロ柔らか。
焼くと独特の香ばしさを感じます。
業務スーパーでは小麦粉(アメリカ式)トルティーヤを購入しました。
でも産地は中国。
小麦で出来たトルティーヤは、焼いたとき、小麦粉の味わいを感じます。
ブリドーに使い易い感じ。破れない。
大きさは、カルディで購入したものの方が少し小さい。
色も白くなくとうもろこし色。
使い分けると良いですね?
タコスの定番具材は??
タコミートは、ひき肉をスパイスを使って煮込んだものです。
ケチャップや中濃ソース、赤ワインやニンニクを使った味つけです。
これは、メキシコよりアメリカ風の具材です。
ワカモレ、聞きなれないですが、スペイン語で「アボカドのソース」という意味。ペースト状につぶしたアボカドにレモン汁や塩などを加えて作ります。
サルサ・ロハとは、トマトや玉ねぎ、にんにく、唐辛子などで作ったソースのこと。私は業務スーパーで購入したこのSALSA DIPを使います。
程よい甘旨に、ハラペーニョの辛味が少々感じられます。パスタや生野菜にも使えて便利。
カルニータスは豚の塊肉をラードでじっくりと煮込んで、細かく裂いた、メキシコのタコスには必須の具材だそうです。
私は豚ももかたまり肉を焼いてから煮てみました。
本場のカルニータスとはちょっと違いますが、なかなか美味しいです。
ボイルしたエビをタコスにはさむと、プリプリ食感を楽しめます。
定番具材の塩味のワカモレとも相性抜群!これは美味しい!
鮭を焼いたものをタコスの具材にしてみました。
タコスには魚介類もとっても合いますね。魚介類にはワカモレです。
カルネアサーダという、牛肉のマリネをステーキにしたもの、
タコス・アル・パストールという、豚肉のマリネを焼いたもの。
チリコンカンやはチリビーンズも試してみたいです。
なかなか食材が手はいらないことも有り、本場の味は出せませんが、トルティーヤさえあれば、自己流でも充分に美味しくて陽気な気分になってきます!
今、タコスが注目を浴びているとしたら、このファーストフード的な手軽さ、ヘルシーさ、異文化を味わえる楽しさが魅力です。
4つの食の無形文化遺産
和食が2013年、多彩で新鮮な食材を生かして日本ならではの四季折々の移ろいを表現していることからユネスコの無形文化遺産に登録されたのはご周知のとおりです。
フランス料理が2010年、フランス料理の多様性や社会的役割を認識し、食文化の保護を目的としてユネスコの無形文化遺産に登録されました。
地中海料理が2010年、地中海沿岸国の伝統的な食文化がユネスコの無形文化遺産に登録されました。

タコスの歴史
1519年のスペインの入植後、元々メキシコにはなかった豚や牛、羊など様々な食材が具材として使われるようになりました。
まさにスペインの文化やアメリカの文化が、融合してゆき、今のタコスに至りました。

食の文化の融合
例えばトルティーヤは、本来メキシコではすりつぶしたトウモロコシの粉で作られ(コーントルティーヤ)、しかしアメリカでは小麦粉から作られる(フラワートルティーヤ)へと変化してゆきます。
それは邪道という考えもあれば、それも有りという考えもあります。
(メキシコ人にとっては、とうもろこしは「神に与えられた聖なる穀物」。
メキシコ人はとうもろこしで出来ていないトルティーヤは有り得ないと言いそうですね。)
でも、食文化というものは、複数の食の文化が融合し新たな食が生まれ進化して行きます。
壮大な文化と歴史を大切に
最近、ガストロノミーという言葉を耳にするようになりました。
「食事と文化の関係を考察すること」をさす言葉だそうです。
メキシコにおいても食と文化は切り離せません。
そこには計り知れないほど「壮大な深い文化と歴史」が詰まっているのだと思います。
現代社会のグローバリズムの中で、食文化は均一化の方向へ向かっていますが、その国独自の「壮大な文化と歴史」に関心を持ち、食を大切にすることが、文化遺産を守ることにつながるのではないかと思います。