牛久保公園のナンバンギセル

秋本番、牛久保公園ではススキが風に揺れています。
s-IMG_1087ススキをかき分け(笑)、「ナンバンギセル」を探しています。
ナンバンギセルは、イネ科の(イネ、ススキなど)植物の根に寄生してその養分で育つので、葉緑素を持たないがゆえに自分で生きるすることができません。

見つけた!
ふっくらした萼(がく)から淡い紅紫色の花が一輪、うつむきかげんに咲いています。s-IMG_1082南蛮人の使っていたキセルの形ににているのでこの名になったようです。
p1_photo01「道のへの尾花が下の 思ひ草今更さらに何をか思はむ」と
万葉集古歌に詠まれた「思ひ草」はナンバンギセルであろうと言われています。
「道のほとりの思い草が咲いている。私も、いまさら、何を思い悩んだりしましょう。」の意。。
余談ですが、「思い悩むのは止め、あなたをひたすら想う決心…」なのか?
「あきらる決心」なのか??
あなたならどう解釈しますか?
「思い草」…「ひたむきさ」を感じる美しい名前です。

『牛久保公園』でみつけた『ナンバンキセル』

横浜市営地下鉄センター北駅から500mほど北へ向かうと、丘の形状を利用した公園が見えてきます。
牛久保公園です。
小高い丘の上に草原があります。
公園の東は、横浜市立牛久保小学校やつづき保育園が隣接しています。
北や南は閑静な住宅地が広がっていることもあり、学校や保育園に通う子どもたちや近隣に住民のお散歩する姿が見られます。
のんびり散歩トンボが飛び交い、暑さの中にも秋の気配を漂わせています。
ふと、穂をなびかせているススキを見ると、見つけました!
ナンバンキセルです。
ナンバンキセルはススキなど他の植物の根などから養分を取って寄生する寄生植物です。
自分だけでは生きていけません。寄生しないとね。。
初めて見つけました。
ぷっくりとしたガクから淡い紅紫色の花を一輪、隠れるように咲いています。
万葉集では「思草(おもいぐさ)」の名前で歌があり、古く日本で親しまれていた植物なのでしょうね。
うつむきかげんに咲く花の姿ひたむきな恋を歌った美しい歌です。

 

道の辺()の、尾花(をばな)が下の、思ひ草、今さらさらに、何をか思はむ?
                                 (詠み人知らず)