都筑民家園の蝋梅(ろうばい)芥川龍之介の「冷ややかにしみ透る匂」

都筑民家園の蝋梅

都筑民家園に黄色い花が咲いています。
蝋梅です。
名前の如く、蝋(ろう)のような質感の黄色い花です。
透き通るような黄色です。

都筑民家園の蝋梅
都筑民家園の蝋梅

2月の凍えるような寒さの中で、葉のない枝に光が差したようにきれいな花を咲かせます。
少し花はうつむき加減。
甘い香りを放っています。

雪中四友

「雪中四友」という言葉を知りました。

「蝋梅(ろうばい)」「玉梅(たまうめ)」「茶梅(ちゃうめ)」「水仙(すいせん)」

玉梅は白梅のこと、茶梅は山茶花のこと。

文人画に好んで描かれた花たち。

語源は中国から来ているようですが、どこの国でも、寒い季節にいち早く咲く花にホッと癒される気持ちは同じなんでしょうね?

「雪中四友」は雪の中の4つの友と書きます。

「友」は「愛するもの」という意でしょうか?

冷ややかにしみ透る匂

蠟梅は芥川龍之介が愛した花だそうで、その香りを「冷ややかにしみ透る匂」と表現したようです。

凍てつくような凛とした空気の中に、透き通るような花の香

「蝋梅や 雪うち透す 枝のたけ」芥川龍之介

都筑民家園の蝋梅
都筑民家園の蝋梅

寒いこの時期にはどこもかしこも枯葉色です。
蝋梅の美しい黄色は、春を目指す一筋の希望の光のように見えます。
そして蠟梅の美しい香りは凛とした冷たい空気の中で一際心に響きます。

 

 

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